口唇炎は外的な刺激やストレス、免疫低下などが関係して起こる唇にできる肌荒れのようなものですが、はっきりとした原因は分かっていません。
ハチミツで強力に除菌を
唇が荒れ始めたらまず、睡眠や食生活を見直すことが大切です。リップクリームは刺激になることがあるので、ワセリンに替えてみましょう。唇が荒れてジュクジュクしている場合は雑菌がついていることが多いので、除菌のために、強力な除菌作用のあるハチミツを使うのがお奨めです。
皮膚科で貰える薬は?
こういった民間療法でもなかなか治らないときは、皮膚科を受診しましょう。皮膚科では、殺菌のための抗生物質、炎症を抑えるステロイド剤や保湿の塗り薬などが処方されます。荒れた唇は触ると悪化するので、湿らせたり、舐めたりせず、乾きが気になるときは、ワセリンを塗り、なるべく触らないようにしましょう。
歯磨き粉、リップクリームにも注意が必要
洗浄剤やメントールが刺激になる歯磨き粉は唇の荒れているときは、使う量を減らし、口の周りにつかないように気をつけましょう。唇の荒れの原因が紫外線であることも考えられますが、UV効果のあるリップクリームは刺激が強く、唇の荒れているときにはよくないでしょう。
むしろ口紅のほうが、国産の敏感肌用のものであれば成分の面からみても唇を荒らす原因にはならないものです。唇に薄くパウダーファンデーションをつけ、その上から、ワセリンを混ぜた口紅を塗ると、唇が乾きにくくなり、紫外線をカットする効果も期待できます。
リップグロスは、その質感から唇の保湿になると思いがちですが、ミツロウと脂などを練って色素を加えたもので、油ではありません。増粘剤という物質は、口紅より刺激が強いので、唇が荒れているときには、リップグロスの使用は控えましょう。
また、食事中にティッシュペーパーで口を拭く習慣のある人は、紙の繊維が肌への刺激になりますから、ハンカチなどを使うようにしましょう。
歯並びの悪さが原因になることも…
歯並びが悪くて唇の閉じ方が不十なことが口唇炎の原因になることもあります。そういう人は歯科を受診しましょう。
唇は顔の肌より皮膚が薄いため、クレンジングや洗顔料の洗浄成分が唇につくと荒れの原因になります。なるべくクレンジングはマイルドなものに替えて唇につかないよう気をつけましょう。最後に、口唇ヘルペスは放置していても1~2週間で自然に治る、唇の左右片側だけに水疱ができるという特徴がありますから、口唇炎と間違わないようにしましょう。判別が困難なときは必ず皮膚科を受診しましょう。