美しくなければならない肌

肌 は、身体の一番外側にある臓器です。しかし内臓疾患の影響が肌の状態に現れたり、精神状態が顔色に現れたりするので、肌は内臓や心の状態を映し出す鏡のよ うなものだと言われています。人は相手の顔を見た時、肌の状態や顔色から、一瞬にしてその人の年齢や健康状態、性格までも読み取ろうとするものです。ま た、スキンシップはコミュニケーションにおいても重要です。

このように人間は、肌を見たり触ったりすることで、多くの情報を得ているので、顔の肌は他人との交流の際にとても重要な役割を担っているということになります。そして肌の美しさは、その人が健康で生命力が強く元気であるかどうかを判断する基準の1つにもなっているのです。

美肌とはどんなモノ?

さ て美肌とはどんなものでしょう。美肌と言われるものの条件に、肌の表面の潤いと滑らかさがあります。肌には肌理(きめ)という凹凸があり、それが細かいこ とが美肌の条件の1つになります。肌には、細かな網目状の皮溝があり、この皮溝に囲まれたひし形の丘を皮丘と言います。皮溝の幅が狭く浅い肌は、きめ細か で、なめらかな肌です。逆に皮溝の幅が広く深く、皮丘が不揃いな肌は肌理の粗い肌ということになります。また、皮溝が交わっているところに毛穴があります が、この毛穴が大きいと肌は荒れて見えます。

肌 の一番外側にある角層の天然保湿因子、細胞間脂質、表面の皮脂膜などが、身体から水分が蒸発するのを防いでいますが、肌はカサカサすることなく、潤いが保 たれていることも、美肌の大切な条件になります。皮膚にシミやタルミがなく、肌にハリがあることも美肌には欠かせない条件です。

美 肌の条件には肌の色もあります。肌の色は基本的にメラニンと、血液の色で理解することができます。陽射しが強いところに住む人は色が黒く、寒冷地に住む人 は色が白いものです。そして肌には、丹田母斑や血管腫などのアザや、一部分だけメラニンが生成せず、白く色が抜けてできる白斑などがあり、均一ではありま せん。同じ人の素肌も年齢とともに変化していきます。紫外線、乾燥、酸化、加齢など肌にダメージを与えるものも多く、美肌を保つには様々な問題があります が、顔の肌というものは、その人自身を表すものでもあるわけですから、美しくなければならない宿命を持っているのです。

肌の美しさには、女性ホルモンが大きく関係しています。女性ホルモンのバランス(エストロゲンとプロゲステロン)が崩れると、肌が乾燥し、ニキビや肌荒れの原因となってしまいます。

参考URL:大人ニキビと女性ホルモンの関係について

女 性ホルモンの乱れは、生活習慣や食生活の乱れ、ストレスなどが原因です。肌の美しさは、やはり身体の内面から生まれるものです。睡眠や食事、ストレスを溜 めないようにする工夫などを普段の生活から見直していけば、肌荒れを起こさない健康な美しい肌を手に入れることができるでしょう。